犬のお腹が鳴る原因は?

愛犬のお腹が鳴ると、どうしたの?って心配になりますよね、今回はそんな犬のお腹がなる原因や対処法についてご紹介します。

犬のお腹がキュルキュル?食欲がない!

愛犬のお腹からキュルキュル音がする、食欲がないという症状が出る病気は、
心配なものから軽度なものまで様々あります。

上記の症状が出る病気の中で、入院するほどの重度な病気から
そんなに心配しなくてもいい軽度な病気までを順番にご紹介していこうと思います。

重い病気ほどその他の症状も出てきますので、それも合わせて紹介していきます。


入院治療が必要!愛犬の膵炎

キュルキュルとお腹が鳴って、食欲もないに加えて、
下痢・嘔吐の症状が見られたら「膵炎」を疑います。

膵炎とは、何らかの原因で膵臓に炎症が起こり、膵臓から分泌される消化酵素が、
自分自身の膵臓を溶かしている状態です・・・。

脂肪の多い食べ物を食べた場合や、糖尿病などの
持病がある場合にかかりやすいと言われています。

膵炎は強い腹痛を伴うことが多く、その時にキュルキュルと音がするそうです。

背中を丸めて、じっとしている・・・、
その体勢で、「キューンキューン」と細い声で鳴くというのが、
ワンちゃんに腹痛があるサインです。

ワンちゃんにはそれが一番楽な体勢ですので、
嫌がるのをむやみに抱き上げたりするのはやめましょうね。


《膵炎の症状》

下痢・嘔吐・腹痛(お腹がキュルキュル鳴ることもある)・食欲不振・元気消失 など

《膵炎の治療》

絶食絶水(膵臓から消化酵素が出ないよう休ませるため)
点滴(絶食絶水中、脱水症状が起こらないよう、入院して24時間点滴をするのが望ましい)
投薬(食事が取れるようになったら、投薬をする場合もあります)
療法食(繰り返し膵炎にならないよう低脂肪の療法食を一生涯続ける子もいます)

膵炎は放置すると死にいたる病気です!
お腹が鳴る、食欲がない、下痢、嘔吐が見られたら、様子を見ずに動物病院へ連絡しましょう!


動物病院で、「症状が出る前に食べたもの」を聞かれたら、
ワンちゃんのために事実を伝えることが大切です。

おやつのあげすぎや、人間の食べ物で膵炎を発症する子が増えています・・・。
だからといって、そこで事実を隠してもなんの良いこともありません!

治療後に同じ生活をしたら、膵炎は繰り返しますよ。

 

消化不良による一過性の胃腸炎

一過性の胃腸炎でもお腹がキュルキュル鳴り、食欲が低下することがあります。
この場合は回数の多くない嘔吐や軽度の下痢が伴います。

胃に炎症があると嘔吐が出て、腸に炎症があると下痢の症状が出ます。
食欲が落ちたために、便の量が減り便がゆるくなることもあります。

・おやつを丸呑みして消化不良で、胃が荒れた…。
・野菜の与えすぎで、胃や腸に負担がかかった…。

などなど、
考えられる原因は様々ですが、数日で改善するのでそんなに心配はいりません。

しかし、食欲がなく嘔吐や下痢が見られる場合には、脱水症状が起こりますので、
入院せずに点滴治療を行ったり、吐き気止め、下痢止めの注射や投薬をしたりと治療が必要です。

ワンちゃんは吐くことが多いです。
だから、1度吐いただけでは、判断がつかないことも多いので、
嘔吐・お腹のキュルキュル・食欲不振の全てが見られたら、病院に連絡しましょう。

キュルキュルとお腹は、鳴らないこともありますが…
下痢は様子を見ずに病院へいくことをお勧めします。


お腹のキュルキュルと食欲不振以外に症状がない!

※食欲はなくても、元気はある!というのが前提です
他に症状がないこともあります。

実は、これだけでは、はっきり診断がつく状態ではなく、
何かの病気の前触れ、嘔吐も下痢もしない胃腸炎など色々と考えられます。

しかし、一番多いのが、“腸内細菌のバランス異常”です。
これは病名ではなく、お腹の中の細菌の数や種類のバランスがうまくいっていない状態ですね。

お腹のキュルキュルという音と食欲不振以外には何の症状も出ず、
元気はあるという場合に便検査をすると腸内細菌が乱れていることが多いです。

治療としては、「整腸剤」を飲んでもらうこと、消化のいいフードを食べさせてもらうことです。
ほとんどの場合何もしなくても治るのですが、食欲不振が続くのは良くありませんので、
ある程度様子を見ても改善しなければ病院へ相談しましょう。